海外の仮想通貨取引所のBinanceにて、Binance Account Bound Token(バイナンスアカウントバウンドトークン)というNFTトークンが発行できるようになったことをご存知でしょうか。
Binance Account Bound TokenはBABTやBABとも表記され、BinanceでKYC(本人確認)が完了しているユーザーのデジタル認証ツールとして利用できるトークンです。
Web3.0での活用も期待されていますが、NFTや海外取引所に馴染みのない人からすると、BABTは具体的にどういった特徴や用途があるのかわからず、発行するべきかどうか迷いますよね。
そこで本記事では、BABTはどんなトークンなのかをはじめ、入手方法や保有者向けの特典などを解説します。
- BABTはBinanceやWeb3.0を利用するうえでの身分証のような役割を持つトークン
- 他人への譲渡や売買はできず、Binanceユーザー1件のIDにつき1つのBABTのみ発行できる
- BABTの保有者は複数のプロジェクトで特典を受けることが可能
- 今後はWeb3.0で身分を証明するためのトークンとしての利用や、投票権としての活用も期待されている
この記事を読めば、仮想通貨に詳しくない人でも「BABトークン」がどういったものか理解できます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
タップできる目次
Binance Account Bound Token(BABT)とは?
まずは、BABTがどういったトークンなのか紹介します。
BABTの特徴
BABTは、BNBチェーン上に構築されたSBT(ソウルバウンドトークン)のことをいいます。
SBTの詳細については後ほど解説しますが、簡単にいうとBABTは、BinanceやWeb3.0を利用する際にパスポートのような役割を持つNFTトークンです。
今まで特定のウォレットアドレスと人は紐づいていませんでしたが、今後はBinanceのKYCやBABTを利用して、それらが紐づく形になります。
BinanceのユーザーはBABTをID資格情報として発行し、複数のプロジェクトに参加して報酬を得ることが可能です。
また、BABTは以下のような特徴や機能もあります。
- 譲渡不可:他の人にBABTを譲渡できない
- 取り消し可能:ユーザーはBABTを発行したあと、取り消しが行える
- ユニーク:認証済のBinanceユーザー1件のIDにつき、特定のチェーン上でのみ1つのBABTを発行できる
BABTは、あくまでもBinance上で認証されたユーザーのステータスを証明するためのトークンとして利用されます。
そのため、一般的なNFTとは違い、他の人に渡したり売買したりはできません。
BABTとして作成できるのは、BinanceでKYC済みアカウント1つにつき、1つのトークンのみです。
発行したBABTは取り消しが可能で、削除してから72時間経過後に、再度新しいBABTが作成できます。
そもそもSBTとは?
先ほどの項目で「SBT」という言葉が出てきましたが、そもそもSBTとは何なのかも見ていきましょう。
SBTは譲渡不可能なNFT
SBTをざっくりと説明すると、誰にも受け渡せない譲渡不可能なNFTのことです。
これまでのNFTは、マーケットプレイス上で売買ができたり、ウォレット間での移動ができたりなど、他の人に譲渡できるのが当たり前でした。
しかし、個人の実績や経歴、NFTの出所といった個人情報が他人の手に渡ってしまうと、悪用される可能性があります。
そこで登場したのが、他人への譲渡ができず、なおかつ個人の経歴やNFTの出所も証明できるSBTです。
とくにWeb3.0の世界において個人の経歴や実績を証明するのは困難でしたが、SBTの登場により、そういった証明が実現できるようになります。
SBTは第三者から発行される
基本的にはSBTは、第三者から発行されます。
これはユーザー自身ではなく第三者からの保証があるからこそ、証明として成り立つからです。
たとえば、大学が発行した卒業証書のSBTや、コミュニティが発行したイベント参加券としてのSBTなどは、第三者の保証がないと証明にはなりませんよね。
そのため、今回Binanceで発行されるBABTもBinanceのKYCを認証することにより、はじめてNFTとして作成できるようになります。
また、一般的なウォレットは個人を証明するのが困難です。
その特性を利用し、DAOで投票をする際に1人または少数のユーザーが複数のアカウントを作り、コミュニティを支配しようとしたり、多数のエアドロップを狙ったりといった不正行為が問題視されてきました。
しかし、個性を出せるSBTを投票権として活用することにより、上記のようなルールの抜け穴をついた行為もしづらくなるといわれています。
BABTの入手条件
BABTの入手条件は、主に以下の2つです。
- BinanceでKYCが完了している
- Binanceのウォレットに1BUSDを保有している
KYCが完了していて、Binanceの現物ウォレットまたは資金調達ウォレットに1BUSDがあれば、基本的に誰でもBABTを入手できます。
Binanceの口座開設がまだの人は以下のボタンより登録しておきましょう。
BABTを入手する方法
ここからは、BABTのもらい方を解説していきます。
BABTを入手する際はウォレットの接続が必要ですが、今回は多くの日本人が使っているメタマスクを使うやり方を紹介します。
Binanceの公式サイトにもBABTの入手方法が掲載されているので、より詳しいやり方を知りたい人はそちらもチェックしてみてください。
なお、BABTをゲットするには前提条件として、Binanceの口座開設が必須です。
Binanceの口座開設がまだの人は、以下の記事も参考にして先に登録を済ませておくといいですよ。
Binanceにメタマスクを接続
BABTを入手したい場合、まずはBinanceのアプリにログインして、トップページにある「More」のメニューをタップします。
以下の画面に移ったら「Gift&Campaign」の項目にページをスクロールして、その下側にある「BABT」のボタンをタップ。
そうすると以下のような画面が表示されるので「Connect Wallet」を選びます。
ウォレットの選択画面が表示されたら、メタマスクを選びましょう。
メタマスクの画面に移ったら接続ボタンを押して、Binanceとの接続を許可します。
接続後にBABTに画面に戻って「Connect Wallet」の項目に緑のチェックマークが入っていればOKです。
注意事項や要件に署名
次に先ほどの画面で「Sign Message」を押し、メタマスク側のアプリで注意事項や各種要件を確認します。
問題なければ「署名」をタップしましょう。
BUSDを支払ってBABTを入手
署名が終わるとBinance側が以下の画面に切り替わっているので「Get BNB Token」をタップしてください。
そうするとトークンを作成するためのガス料金(1BUSD)がポップアップで表示されるので、スポットウォレットまたはファンディングウォレットからの支払いを選択します。
支払い通貨を設定して、最後に「Continue」をタップすると、BABTの入手は完了です。
入手後の画面で「View on BSCScan」のボタンを押すと、ゲットしたBABTの詳細情報も確認できます。
Binanceは以下のボタンより登録できます。
口座開設料は無料です。
BABT保有者向け特典14種類を紹介【エアドロや限定NFTなどをゲット】
BABTを入手すると、各種特典を受けることが可能です。
ここからは、BABT保有者向けの特典はどういったものがあるのか紹介します。
プロジェクト名
現時点でBABT保有者向けの特典が受けられる対象となっているのは、主に以下14のプロジェクトです。
- ApeSwap
- PearDAO
- Project Galaxy
- X World Games
- Cyberconnect
- P12
- Summoner’s Arena
- Mathwallet
- Liveart
- OpenOcean
- TinyWorld
- The Harvest
- Ultiverse
- Appolox
DEXやDAOに関連するプロジェクトの他、ブロックチェーンゲームのプラットフォーム系プロジェクトも特典対象になっています。
特典の内容
特典の内容は、限定NFTの配布やトークンなど各プロジェクトによって異なります。
それぞれのプロジェクトで発表されている代表的な特典内容と詳細が記載されているページをまとめたので、参考にしてみてください。
プロジェクト | 特典内容 | 詳細ページ |
---|---|---|
ApeSwap | 30日間のラッフル(くじのようなもの)で、限定NFTを獲得するチャンスがある | medium |
PearDAO | ・PearDAOにおける特別な投票権を獲得 ・無担保の広告掲載や、分散型P2P市場でのユーザー向け取引上限が無制限になる ・Pear Seed NFTミステリーボックスの獲得チャンスが与えられる | medium |
Galxe (旧Project Galaxy) | 現時点では未発表 ※後日追記予定 | 詳細不明 |
X World Games | ・各ゲームへの最初のログイン時に1回限りのエアドロップ賞を受け取れる ・ファンの経済システムに関連する特別なボーナスを受け取れるなど | medium |
Cyberconnect | ・BABトークン保有者限定のラッフル ・9月30日までに300名の当選者がランダムに選ばれ、Link3 Mystery Box NFTが当たるなど | |
P12 | ・BABTとP12 Genesis NFTの両方を持っている人は、P12 Discordでアセットの所有権を確認してロックを解除できる ・今後のグランドキャンペーンで追加のパワーを獲得できる | Discord |
Summoner’s Arena | ・バトルパスへのフリーアクセス権 ・ラッフルイベントへの挑戦権など | medium |
Mathwallet | 限定NFTやエアドロップの配布 | |
Liveart | ・メンバーシップNFTの利用 ・今後のLiveArt Global 100キャンペーンのテーマを決める投票権の獲得 ・限定エアドロップの配布など | medium |
OpenOcean | ・限定NFTの発行 ・90%の手数料の払い戻し ・プレゼントキャンペーンへの参加など | mediumTwitter |
TinyWorld | ・Tiny FarmとTiny Kingdomの両方で構成されるTiny Worldエコシステムで多くの利益を得られる ・より多くのチェックイン報酬を獲得できる ・限定アバターフレームのアンロックなど | medium |
The Harvest | ・独自のスキンやバトルタグを含む限定イベントや景品にアクセスできる ・限定のソウルバウンドヒーロースキンや無料のソウルバウンドバトルタグを入手できるなど | medium |
Ultiverse | ・コミュニティ内のイベントでゲームポイントを獲得できる ・抽選ラウンドでUltiverse Electric Sheepによって作成されたNFTの獲得チャンスがある | mediumDiscord |
Appolox | ApolloX DEXで取引目標を達成すると、APXボーナスを獲得 | 公式サイト |
プロジェクトによっては今後、特典内容の追加を予定しているものもあります。
現時点で情報が公開されていない特典に関しては、各プロジェクトの公式サイトやTwitter、BinanceのTwitterなどもチェックしてみるといいでしょう。
まとめ
BABTは、BNBチェーン上に構築されたNFTトークンです。
一般的なNFTとは違い、他人への譲渡や売買ができないのが特徴。
Binanceでユーザーのステータスを証明するNFTとして利用できる他、BABTの保有者は各プロジェクトの特典を受けられるのもメリットです。
今後はweb3.0で身分を証明するためのトークンとしての利用や、投票権としての活用も期待されています。
BABTはBinanceのKYCが完了しており、ウォレットに1BUSDさえあれば誰でも発行可能です。
いつでもBABTが入手できるよう、Binanceの口座開設とKYCも早めに済ませておくといいでしょう。
- Binanceのアプリにログインしてメタマスクを接続する
- 注意事項や各種要件に署名
- 1BUSDを支払ってBABTを発行
Binanceの登録でつまずいている人は以下の記事を参考にしてください。
写真付きで詳しく解説しているので、スムーズに口座開設ができるはずですよ。