Starknetは仮想通貨界隈で近年注目されている、イーサリアムのレイヤー2に関連したプロジェクトです。
レイヤー2系のプロジェクトは数多くありますが、そのなかでもStarknetは「高額のエアドロップがあるのでは」と期待されています。
ただ、具体的になにをすればエアドロップがもらえるのか、どれくらいの期待値があるのかなど、気になっている人も多いはず。
そこで本記事では、Starknetの概要やエアドロップ獲得の可能性があるタスクを紹介します。
なお、Starknetはエアドロップが確約されたプロジェクトではありません。
とはいえ、不確定だからこそ参加する価値はあるともいえるので、給付金を狙いたい人はぜひ参考にしてください。
- Argent XやBraavosウォレットの作成
- StarkGateで仮想通貨のブリッジをする
- Starknetに対応しているNFTマーケットプレイスでのNFT取引や作成
本文ではタスクのこなし方も具体的に解説していきますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
タップできる目次
レイヤー2ソリューションの1つ!Starknetとは?
まずは、Starknetとはどういったプロジェクトなのか解説します。
ロールアップという種類のスケーリングソリューション
Starknetは、ロールアップという種類のスケーリングソリューションです。
専門的な言葉がいくつか出てくるので、簡単に説明します。
用語 | 意味 |
---|---|
スケーラビリティ | システムの規模の変化に対し、どれだけ柔軟に対応できるかを表す度合いのこと |
スケーリングソリューション | 高度なスケーラビリティを実現するために利用される技術や解決策の総称 |
レイヤー2 | メインのブロックチェーン以外で取引処理を行うことにより、高速かつ低コストな処理を実現できる技術 |
ロールアップ | イーサリアムのセキュリティを保ったまま情報の圧縮処理を行い、負荷を抑えられる技術 |
少し複雑なのでわかりづらいですが、ざっくりいうとStarknetはイーサリアムのセキュリティを保ったままで拡張性を実現することを目指しているプロジェクト、といったところですね。
レイヤー2ではチェーン上で発生した取引のデータを、オンチェーンでも記録・検証できるロールアップという技術が存在します。
ロールアップには主に2つの種類がありますが、Starknetが採用しているのはzkロールアップという種類です。
そしてzkロールアップで使われているゼロ知識証明と呼ばれる技術は、プライバシーを守りながら情報送信ができます。
つまり、Starknetはユーザーのプライバシーを確保しつつ、加えてネットワークの負担も減らせる優れたスケーリングソリューションの1つということです。
StarkNetとStarkExの違い
StarkNetはStarkWareという企業が開発していますが、この会社はStarkNet以外に「StarkEx」と呼ばれるスケーリングソリューションも提供しています。
StarkNetとStarkExの主な違いは、参入ハードルの高さです。
StarkNetは自由参加型のプロジェクトで、とくに提供先が限定されておらず、誰でもプロダクトの作成や配置ができます。
一方のStarkExは、特定のプロダクトにしか提供されていません。
簡単にいうと誰でも導入できるか、許可がないと導入できないかの違いですね。
名称や技術は似ている点が多いですが、別のプロジェクトとして分類されているので混同しないよう注意が必要です。
Starknetのエアドロップ期待度は高め
続いて、StarkExのエアドロップ期待度はどれだけあるか見ていきましょう。
他のレイヤー2プロジェクトと並んで給付金が期待されている
先に結論をいうと、Starknetは他のレイヤー2プロジェクトと並び、多くの人からエアドロップが期待されています。
とくに仮想通貨のなかでもStarknetのようなイーサリアムのレイヤー1やレイヤー2に関連するプロジェクトは、エアドロップの可能性が高いとして以前から注目されてきました。
たとえばレイヤー2プロジェクトの1つであるOptimismは、2022年の5月に1回目のエアドロップを実施。
プロジェクトに早期参加や貢献をしていた250,000人以上のユーザーに対し、2億枚を超える独自トークン・OPを配布しています。
レイヤー2系のプロジェクトではそういった事例があることから、Starknetのエアドロップ期待値も高めです。
また、StarknetはParadigmやSequoiaといった有名な投資企業がバックについており、開発元のStarkWareは約127億円の資金調達にも成功しています。
いい投資家が背景にいるプロジェクトはエアドロップ率が高いといわれているのも、Starknetが注目されている理由でしょう。
既にStarkEXはスナップショット済み
Starknetの給付金が期待されているもう1つの理由は、既にStarkEXはスナップショット済みである点です。
ネット上では「スナップショットが済んだなら、StarkEXのエアドロップは確定」という噂もあります。
StarkEXのスナップショットが行われたということは、同じ開発元のStarkWareが提供するStarkEXもエアドロップが期待できる、と考えているユーザーが多いようですね。
ただし、記事執筆時点で既にStarknetのスナップショットが取られている可能性もゼロではありません。
今から参加しても間に合わない可能性も考えられるので、そういった点も考慮したうえでStarknetを触るかどうか検討してみるのがおすすめです。
メインネットで独自トークン・STRKの情報も公開している
Starknetは、STRKという独自トークンもメインネット上で公開しています。
公式からはトークンセールやエアドロップなどに関する詳細情報はまだ発表されていません。
ただ、将来的にはネットワークの手数料に使う他、ガバナンス投票やステーキングなどの活用方法があるようです。
トークンの総発行量は100億STRKで、以下のような割合で配布されるとのこと。
- 17%:Starkwareの初期投資家
- 32.9%:主要な貢献者や開発パートナー
- 50.1%:その他の財団やユーザー
現時点ではSTRKトークンの販売はされておらず、もし保有していても譲渡や取引はできません。
とはいえ、トークンの関する情報が既に公開されているのも、Starknetのエアドロップが期待されている理由の1つといえますね。
Starknetでエアドロップ獲得の可能性があるタスク
それではここから、Starknetでエアドロップが狙える可能性が高いタスクを紹介します。
なお、今回紹介するのはあくまでも一部のタスクで、Starknetでエアドロップが狙えそうなタスクは他にもたくさんあります。
よりエアドロップの確率を上げたい人は、いろいろなタスクをこなしておくといいでしょう。
また冒頭でもお伝えしたように、タスクをこなしたからといって必ずしもエアドロップがもらえるわけではない点は覚えておいてくださいね。
Argent X・Braavosウォレットの作成
1つめのタスクは、ウォレットの作成です。
Starknetを利用するには、主に以下3種類のウォレットが必要になります。
Argent XはzkSyncのウォレットアプリを提供しているargent社が、Starknet版として提供しているウォレットです。
StarknetはMetaMaskだけでは使えないので、Argent Xの作成は必須になります。
あわせてBraavos Smart Walletも作成しておくのがおすすめです。
現状だとメインネットのDEXで対応しているのがBraavosだけの場合があるので、できれば両方作成しておくといいでしょう。
両方のウォレットを作るのが面倒な場合は、まずArgent Xを作成し、Starknetを触るうえで必要になればBraavosのほうも作成するのも1つの方法です。
Argent Xは現時点だとWebサイト版のウォレットしか提供されていないので、基本的にはGoogleの拡張機能を使って作成します。
Argent Xを作るときは、まず公式サイトを開きます。
Googleのダウンロードボタンを押してください。
以下の画面になったら、右上にある「Chromeに追加」をクリック。
次に「Create a new wallet」のボタンを押し、利用規約や注意事項にチェックマークを入れて、パスワードなどを設定します。
ウォレットを作成したら、拡張機能でArgent Xを立ち上げて「Set up account recovery」からシードフレーズの設定もしておきましょう。
以上でArgent Xウォレットの作成は完了です。
Braavosのウォレットを作りたい場合も、Argent Xと同じような手順で公式サイトからダウンロードできます。
StarkGateでのブリッジ
ウォレットの作成が完了したら、次はStarkGateで仮想通貨のブリッジをしてみましょう。
StarkGateは、StarkWare社が開発したイーサリアムとStarkNet間のトークンブリッジ機能を備えたプロジェクトです。
トークンブリッジとは、レイヤー1・レイヤー2・オフチェーンなど、2つ以上のネットワーク間でトランザクションを可能にするアプリや技術のことです。
Starknet上で稼働している代表的なプロダクトの1つなので、エアドロップを狙うならまず触っておくといいでしょう。
StarkGateはメインネットとテストネットがありますが、どちらを利用しても問題ありません。
いきなりメインネットを触るのに抵抗がある人は、最初はテストネットから始めてみるのもおすすめです。
今回は例としてテストネットでのブリッジ方法を解説します。
MetaMaskのネットワークをテスト用のGoerliネットに変更する
テストネットを触るには、まずMetaMaskのネットワークを「Goerli」というものに設定します。
MetaMaskにはもともとGoerliがあるので、ウォレットを立ち上げてネットワークを変更すればOKです。
Goerliが表示されない場合はMetaMaskの「ネットワークの追加」を押して設定画面を開き、高度な設定にある「テストネットワークを表示」という項目で設定をONにしてください。
そうするとネットワークの選択画面で、Goerliネットが表示されるはずです。
Goerli Faucetでテストネット用のETHをMetaMaskに送金
MetaMaskの設定が済んだら、次はGoerli Faucetの公式サイトを開きます。
「Signup for free here」という項目からGoerli Faucetのアカウントを作成します。
手動でメールアドレスやパスワードの設定もできますが、面倒な人はGoogleアカウントを使って登録するのが簡単です。
サインインできたら先ほどの画面に戻り、真ん中の項目にMetaMaskのアドレスを入力します。
「私はロボットではありません」にチェックマークを入れて「Send Me ETH」をクリック。
GoerliネットのMetaMaskにテスト用の0.05ETHが入金されていれば、ETHの準備は完了です。
StarkGateでブリッジする
次にStarkGateの公式サイトを開きます。
左上の項目を「Goerli」に設定します。
画面右上のボタンから利用するウォレットを接続してください。
「Connect Ethereum Wallet」ではMetaMaskを、「Connect StarkNet Wallet」ではArgent XまたはBraavosのどちらかを接続すればOKです。
MetaMaskのほうはネットワークをGoerliに設定しておくのも忘れないよう注意しましょう。
ウォレットを接続したらブリッジしたいETHの数量を入力して、下に表示される「Transfer」ボタンを押します。
最後にウォレット側で署名をしたら、ブリッジ完了です。
ネットワークが混みあっていてうまく処理されない場合は、少し時間をおいてから再度試してみてください。
ちなみに「Orbiter Finance」というブリッジ系プロジェクトでも、StarkGateと同様にStarknetとイーサリアム間のブリッジが行えます。
NFTの売買・ミント
NFTの売買やミントも、Starknetの給付金を狙うならこなしておきたいタスクの1つです。
NFTのミントとは、スマートコントラクトという技術を使い、NFTを新たに作成・発行することです。
Starknet上で稼働している、もしくはStarknetのネットワークに対応しているNFTマーケットプレイスは「Mint Square」や「Aspect」をはじめいくつかあります。
今回は参考までに、Mint SquareでNFTをミントするやり方を見ていきましょう。
まずMint Squareのテストネット用公式サイトを開きます。
画面左下にある「Mint」ボタンをクリック。
続いてNFTに使いたい画像をアップロードし、名前・説明・NFTのAttribute(特性)などを設定します。
最後に下にある「Mint」をクリックすれば、NFTのミント完了です。
作成したNFTは、ホームの「Explore」から販売もできます。
また、Mint Squareの公式マーケットプレイスでは他のNFTの売買も可能なので、興味がある人はそちらも確認してみるといいでしょう。
まとめ
Starknetはロールアップというスケーリングソリューションを採用した、レイヤー2関連のプロジェクトです。
メインネット上では独自トークンの情報が公開されており、ユーザーの間でも高額のエアドロップが期待されています。
- 既にStarkEXはスナップショット済みで、Starknetもエアドロップがあるのではと噂されている
- メインネットでは独自トークン・STRKの情報も公開されており、エアドロップの期待値は比較的高い
触ったからといって100%給付金がもらえるわけではないものの、興味がある人はぜひ本記事で紹介したタスクも参考にしつつ、Starknetを利用してみるといいでしょう。